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銀翼のイカロス 池井戸 潤著

半沢直樹シリーズの第四作「銀翼のイカロス」(池井戸 潤著)を読んだ。
銀翼のイカロス

イカロスと言えば、ギリシア神話に登場する人物で、
蝋で固めた翼によって自由自在に飛翔する能力を得るが、
父の忠告を忘れ、太陽に接近し過ぎたことで蝋が溶けて翼がなくなり、
墜落して死を迎える。

どんな話だろうと思い、ページをめくると、
ナショナルフラッグキャリアの帝国航空が出てくる。
まるで日本航空だね。。。
ははん、これか~と思いながら読んでいく。

半沢は苦労して自主再建への道筋をつけるが、
政権交代により誕生した進政党の国交大臣が自らの功にしようと、
私設諮問機関「帝国航空タスクフォース」を立ち上げ、
全てをぶち壊してしまう。
のみならず、債権カットまで要求してくる始末。

半沢は、自力再建可能な帝国航空に債権カットは不要と断固拒否するが、
その裏で、東京中央銀行の前身の一つ、東京第一銀行(旧T)の不正融資も絡み、
旧T派閥は、債権カット受入で動こうとする。

今作も、半沢は正しいことを一つ一つ積み上げ、
旧T派閥、金融庁のみならず、
一躍脚光を浴びる国交大臣まで相手にして、
まとめて面倒を見てくれる。
いや~、痛快!

しかし、今作は半沢の活躍だけでなく、
図体がでかくなりすぎ、それに驕り、
既得権益の維持、拡大しか考えようとしなかった社員たちが、
少しずつ変貌していく様も面白い。

飛行機が好きで、あるいはその仕事に憧れて会社に入った筈が、
目先の利益に目を奪われ、巨体がのたうち回っていても、気がつかない、
いや、目をそらそうとする多数の組合、従業員たち。

しかし、タスクフォースに引っ掻き回され、
自尊心をズタズタにされていく中で、
ようやく初心を思い出し、
自分たちのできることをやろうとする。。。

飛行機整備場で財務部長の山久と半沢が語るシーンは
今作の名シーンの一つ。

そして、東京中央銀行の中野渡頭取も、
苦悩の末、不正融資問題の一掃を決意する。

そうか、イカロスは帝国航空のことを言いながら、
その実、東京中央銀行のことでもあるのか。。。

本当に面白い一冊です。
それにしても、ここまで来ると、もうこのシリーズは難しいかな。。。
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ロスジェネの逆襲 池井戸 潤著

半沢直樹シリーズの第3作「ロスジェネの逆襲(池井戸 潤著)を読んだ。
ロスジェネの逆襲

第2作の奮闘の結果、半沢は系列子会社、東京セントラル証券に
営業企画部長として出向。
赴任して間もなく、電脳雑技集団が東京スパイラルを買収したいと相談に来る。

東京セントラル証券は業歴も浅く、まだまだ経験もない。
上場時の幹事社を担当したものの、
電脳雑技集団はなぜ、そんな大きな話を持ってきたのかと
半沢は腑に落ちない。

岡社長、営業企画部の諸田次長は戦略もないのに乗り気で、
重要案件として意気揚々と取り組む。
が、結局、買収案件は東京中央銀行の証券営業部に横取りされてしまう。

ところがどっこい。。。
営業企画部で電脳雑技集団の担当だった森山が、
東京スパイラル社長の瀬名と中高と一緒に過ごした親友であったことから、
東京セントラル証券は、東京スパイラルの買収防衛を担当することに。

ここから、東京中央銀行証券営業部との戦いが始まる。

今作は、際立った悪はいないものの、
銀行は、エリート意識におごり、性根がくさった奴らばかり。
会社の経営者たちは、時代の激流についていけず、
組織防衛に汲々として、本来の自分を見失っている。

そんな中、東京スパイラルと半沢率いる東京セントラル証券は、
自分たちの真の強みは何かを考え、競争力に磨きをかけようとする。
結果、防衛に成功し、
東京中央銀行証券営業部と電脳雑技集団の企みを打ち砕く。

今作もテンポよく、次は何が起きるかと、ワクワクしながら、
必死にページをめくって読み切ってしまった。。。
痛快だが、自分の強みとは何か、
そして、こんな清濁併せのむ社会だからこそ、
正しいことを正しいと言える自身の強さが必要なんだと、
今回も色々と考えさせられた。





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オレたち花のバブル組 池井戸 潤著

「オレたち花のバブル組」(池井戸 潤著)を読んだ。
オレたち花のバブル組

一作目に続き、これも面白い。
むしろテンポはますますよくなり、すいすいと読める。

営業第二部次長の半沢直樹は、
法人部が200億の融資をした伊勢島ホテルの担当を命じられる。
伊勢島は、老舗の名門ホテルながら、
金融資産の運用に失敗し、120億の損失を抱えており、
今年度も赤字決定。

金融庁検査を控え、伊勢島が分類債権になれば、
一気に銀行経営を左右する重大事だけに、半沢にかかる責任は重い。

半沢が奮闘する陰で、
伊勢島が京橋支店の所管だった時、
損失発生を握りつぶした旧東京第一銀行(旧T)派閥の暗躍があり、
銀行の上層部は一枚岩どころか、
むしろ頭取の失脚を狙っているのでは、、、というような状況。

そんな中、半沢は、降りかかる火の粉を払いつつ、
損失隠蔽の経緯を明らかにし、
同期で出向第一号となった近藤と協力し、
旧Tの筆頭大和田常務の闇を暴き出す。

大組織の、顧客や社員ではなく、保身にひた走る上層部に挑み、
なぎ倒していく様は、いや、痛快!痛快!

同時に、人間、どこでレールを踏み外すか、
考えさせられる。

本当に面白い一冊です。



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